金比羅さん(金刀比羅宮)とその奥の院 

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私の電子ブックの小説「屋嶋の禿げとその兄達 に登場する脇役の太次郎狸(金比羅狸)が登場する場面で触れた、
金比羅さんの写真を皆様に見て戴こうと思って、2011年7月9日暑い中、金比羅さん本宮とその奥の院を訪れてみました。
小説では、金比羅さんの縁起を金比羅狸の目線で描いています。

正確には、金比羅さんと呼べるのは江戸時代までで、明治の廃仏毀釈令に依って、仏教寺院の真言宗松尾寺金光院に仏教の守護神である十二神将トップの金比羅童子(宮毘羅大将)を祭って居たのを、大物主大神(出雲の大国主大神の幸魂(さきみたま)奇魂(くしみたま)、大国主大神の別名)へ、国の命令で強制的に神社に変更されました。

依って、金刀比羅(ことひら)宮、もしくは琴平神社と呼ぶのが正しくなります。

もしも正式に金比羅詣でをなさりたいのでしたら、徳島県の箸蔵寺が「金比羅大権現」を祭っていますので、ぜひこちらへ詣でて下さい。なお、廃寺になった松尾寺も復興して、ひっそりと参道脇の近くに佇んでいます。

それでは、写りが悪いですが、金刀比羅宮とその奥の院や参道の風景の写真集をご覧下さい。

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表参道:長い石段を登り始めました。実は手抜きをして途中からこの石段に入り込んでいます。 

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先ほどの写真から少し登った地点で振り返ると、眼下に琴平町の町並みが見えます。 

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汗を拭きながら登って行くと、大門が見えてきます。 

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大門を通り過ぎると「五人百姓」のお店が待ち構えています。
大昔に金比羅さんへの功労を認められて、境内で商売が許された
由緒有る五軒の百姓の末裔が、加美代飴を売っています。
この大門の先は、彼ら以外の商売が禁止され、自販機なども設置されていません。
ここまでで365段の石垣を登った事になります。
 

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五人百姓の大きな日傘を通り過ぎると、鳥居を潜り抜ける事になります。 

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鳥居を潜って、宝物館を右目で見ながら石段を登り、左手に向かうと「神馬」を見る事が出来ます。
10月の
例大祭(10月9日〜11日)に、大役を果たします。

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江戸時代に盛んに行われた「こんぴら狗(犬=いぬ)」の像です。
お伊勢参りと並んで庶民に流行ったのが金比羅詣でした。
しかし、金比羅さんへ行きたくても行けなかった庶民は、自分の飼い犬を
金比羅詣でに行く人に託して、愛犬に代参させる習慣が広まっていました。
代参と言えば、「森の石松」の代参も有名ですが、この様な犬達が
金比羅さんへ詣でていたのです。
この後、社務所門を目指して登って行きます。

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社務所門から、優美な雰囲気が伝わってきました。
今回、金比羅さん(もとい!金刀比羅神社)へ行った目的が、この蹴鞠を見る為でした。
七夕
蹴鞠が天候不順の為に9日に変更になっていました。
平安の雅な世界を見る思いがします。 

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「アリ」「アリヤー」「オー」などの掛け声と共に、蹴鞠が宙を飛んでいます。
この鞠場の奥が表書院になります。
表書院には丸山応挙の障壁画90面を見る事が出来ます。

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社務所門を過ぎて大きな石畳が見えます。
その端っこに階段が・・・。
ここは化粧品の資生堂が経営する「
神椿」と云うカフェとレストランです。
レストランは要予約ですので、ご予定に入れられる方は事前にご予約を。
資生堂も五人百姓の様に、特に何か金刀比羅神社に対して
大きな功労があったのでしょうね?それで境内で商売の許可を・・。

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ゴールはまだまだです。御覧のように石段は続きます。 

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旭社が見えてきました。
この石段を登りきると629段の石段を登った事になります。 

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旭社です。彫刻などは江戸時代の天保美術の粋が刻まれています。 

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ぶれていますが、賢木門です。
まだまだ石垣が続きます。 

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右手に左上方向に見えるのが、本宮への最後の石段です。
気を引き締めて頑張って下さい!
 

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最後の石段を下から見上げた写真です。
写真では大した石段に見えませんが、急勾配の石段で、ここで戦意を喪失する方も多いです。
 

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本当に本宮への最後の石段。
本宮の屋根が見えます。
 

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お疲れ様でした。本宮へ到着です。
でも、奥の院はまだまだです。
ここまでで785段の石段を登っています。
 

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蹴鞠以外に、この風景が見たくて、ここへ来ました。
本宮はちょうど背中側になります。
中央の独立峰が讃岐富士(飯野山)、右手の濃い色の山が古代韓国式築城法で築城された城山です。
丸亀平野が一望出来ます。写真では判り難いですが、讃岐富士の左側に瀬戸大橋も見えます。
 

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お待たせしました!テレビや写真などで紹介される金刀比羅神社はこの方向から撮られています。 

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本宮の右手奥に、奥の院への参道が控えています。
1368段目のゴールまで、まだまだです。 

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この時期に綺麗な紫陽花が咲いています。そう言えば徳島県の剣山では8月に紫陽花が
綺麗に咲いていたのを思い出しました。
 

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ぶれていますが、赤い何かが紫陽花と一緒に写っていますね? 

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白峰神社です。崇徳天皇(崇徳上皇)を祭っています。
長寛元年(1163年)崇徳天皇が象頭山松尾寺金光院(金比羅さん)に参籠した記録が
残っていまして、その事から金刀比羅神社は崇徳天皇も祭っています。

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菅原神社です。要は天神さんの事です。
菅原道真は一時期、讃岐国の
国衙(こくが)の国司筆頭官である守として勤務していた事があります。
その後に都に戻って左遷され、太宰府で不幸な死を遂げて、都に大いなる災いを起こした事になっています。
朝廷は慌てて彼を神として祭り、その怒りを静めたのです。

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まだまだ石の怪談(もとい!階段)が続きます。 

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どこまでも続く石段。
写真には写っていませんが、多くの人達と擦れ違っています。 

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ここまで来ると後もう少しです。 

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先ほどの石段を突き当たって回れ右をすると、まだこの様な石段が待って居ます。 

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やっと建物らしい物が見えてきましたね! 

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到着です!金比羅さんの奥の院に着きました!
ここまでで、1368段の石段を登ってきました。
 

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第三の目的が、この風景を見たかったからです。
本宮の展望台よりかなり高い所まで登っています。
丸亀平野が一望です。 

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奥の院の「巖魂神社」です。
ここに祭られているのは、象頭山松尾寺金光院第4代別当(住職)で修験者でもあった金剛坊宥盛で、
彼は死の直前に「天狗になって、ご神体(金比羅さん)を守る!」と言って、
天狗になったと言い伝えられています。
この事は私の小説「
屋嶋の禿げとその兄達」でも触れています。

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巖魂神社の脇から、県境の阿讃山脈の方向を映してみました。右手は社務所です。 

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丸亀方向は木々の葉っぱで見えませんでした。
登ってくる時はとても暑かったですが、涼しい風に吹かれて汗が引いてしまいました。 

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本宮まで戻り、降り口付近から脇宮と観光客を写しました。本宮は中央に小さく見える屋根です。 


如何でしたか?金比羅さんから金刀比羅宮への変遷も織り交ぜてご案内致しました。
もしも、琴平町へお越しの時の為に、宿泊施設をご案内致します。
下記の宿泊施設の写真リンクをクリックすると、その宿泊施設のページに入れます。
 

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